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2006年 09月 18日
日本の戦争―領土拡張主義の歴史
不破哲三さんに聞く 第1回 「満州事変」まで 2006年9月13日(水)「しんぶん赤旗」 ------------------------------------------ 小泉純一郎首相の靖国神社参拝もからんで噴出する歴史認識問題。「靖国」派を中心とした侵略戦争正当化の議論まで公然となされるなか、日本の戦争とはなんだったのか、『歴史教科書と日本の戦争』(二〇〇二年、小学館)『日本外交のゆきづまりをどう打開するか』(二〇〇五年、日本共産党出版局)の著書がある不破哲三さん(日本共産党前議長)に話を聞きました。 ------------------------------------------- 侵略戦争とは領土拡張と外国支配をめざす戦争 ――今年の終戦記念日前後には、首相の靖国参拝もからんで、日中戦争や太平洋戦争についていろいろな議論がテレビや新聞でもおこなわれました。なかには、「戦争の見方は、国によって違うのが当然」とか、「あの戦争を侵略戦争と見るかどうかは、日本の立場に立つか相手の立場に立つかの違いだ」などと言ってのける論者もいたのには、驚かされました。 不破 およそ歴史の道理を知らない議論ですね。戦争の見方が、国によって違うのが当たり前だったら、国際連合などでの議論は成り立たないでしょう。 その戦争が侵略戦争であったかどうかでいちばん大事なことは、それが、自国の領土拡張や他国の支配をめざした戦争だったかどうかです。この点で、日本がやった戦争は、ドイツのヒトラーがやった戦争とともに、領土拡張の野心を最大の原動力とした、まぎれもない侵略戦争でした。しかも、その領土拡張主義が、戦争の進行とともに、はてしもなく膨れ上がって、アジア諸国にはかりしれない惨害をあたえ、最後には日本国民の全体を未曽有の悲劇におとしいれたのです。 政府・軍部の記録で 不破 私は、ここに、二つの本を持ってきました。一つは、日本の外務省が一九五五年に編さんした外交文書集『日本外交年表竝主要文書 1840~1945』(以下、『主要文書』)です。上下二巻千百八十ページに、幕末から敗戦までの日本の政府の公式文書五百八通が収められています。 もう一つは、朝日新聞社が一九六三年に発行した『太平洋戦争への道 開戦外交史』の『別巻 資料編』です。本論は日本国際政治学会の方々の分担執筆で、「満州事変前夜」(第一巻)から「日米開戦」(第七巻)まで、時期ごとに戦争外交の経緯を追っているのですが、その全体にかかわる資料を最後の『別巻』にまとめてあるのです。三段組みで六百十七ページ、『主要文書』との重複をできるだけ避けながら、政府と軍部の関係文書がぎっしり詰めこまれています。 この二つの資料には、この戦争の全経過が、公文書によって記録されています。つまりそこには、日本の政府と軍部が、領土と支配圏の拡張をどのように追求してきたかが、日本側の当事者たちの声で示されているわけです。日本の戦争を語るなら、いいかげんな思い込みによってではなく、こういう客観的な記録にてらして歴史の事実そのものを見ることが、絶対に必要なんですよ。 ------------------------------------------- 続きは、下記リンクをクリックしてください。 第1回 「満州事変」まで 【第2回】 明るい日本の未来の為に! 人気blogランキングへクリックを!
by jcpmetal
| 2006-09-18 11:49
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